虹色のバラが咲く場所は

236話 比較

夕飯を食べて部屋で一休みしていたら
着信が入る。
(蓮から?)
「もしもし、どうしたの?蓮」
「あ、すぐに知ることになると思うけど早い方がいいと思って」
(?)

SNSを見るとトレンドにアイドル密会と
載っていたが意味が分からない
ー検索欄にSTEP Rainbow Rose って
打ってみてー

蓮の言われた通りにするとヒットした。
仲良さげに話してるw
誰かに見られる可能性考えないのかなw
その下にさっきのベンチで翔が
腕を広げている写真。

ハッシュタグには歳の差、密会、
アイドル、バレたw、と並んでいる。
閲覧者数、コメントも瞬きの間に
増える。
(と、とんでもないことに)

「舞、お風呂入ったら?」
「待って」
ノックだけで離れていく翔を呼び止める

「なに?」
ドアを少しだけ開けて覗く。
「これ見て」
スマホを突き出すと顔が険しくなる。

「ついに、」
「うん、バレちゃったみたい。
気をつけてたのに」
2人揃って天を仰ぐ。

「どうする?」
私の答えに委ねるらしい。
「できることならずっとバレないで
欲しかった。でも、仕方ない。翔と
恋人疑惑に滑車をかける前に解かないと、とは思ってる。でも」
「でも?」

「比較、されることが、怖いって・・・
思ってた」
「思ってた?」
「でも雪希も蓮も類も私を見てくれた。
妹という肩書きじゃなくて
Rainbow Roseの舞として。
翔が実兄だって知っても。
もちろん比較して落ち込むこと言われるかもしれない。
それでも肩書きのない私を見てくれる人もいる。
とやかくいう人は置いて私たちは
歩いていくだけ」
「強くなったね」
「そうかな?」

自分の部屋に戻ってベットに腰掛けて 舞が言っていたことについて詳しく見てみることに。
俺に対して舞には絶対に聞かせられない
言われ方をされてそれを擁護したり、
また擁護した人を非難したり
カオスだった。
(まぁ、社長に舞のこと説明してあるし
明日にでも社長と相談してみよう)

翌日、俺のアカウントと舞のアカウントでそれぞれ兄妹だということを報告
した。

それで一気に鎮静化すると思ったが
逆に共演してほしいという声が多々
上がった。
(舞が嫌がりそう)

今度は舞が部屋をノックする。
「なに?」
「私、明日の11時ごろに帰ろうと思うんだ。翔はいつ帰るの?」
「俺は朝の5時ごろに出ていこうかなって。一応、社長にも話をして
おきたいし」
「そっか」
あからさまに落ち込む舞。

「舞」
昼間と同じように腕を広げる。
(懲りてないの?とか言われそう)

思いっきりドン引きされると思ったが
(ドン引きでも舞は可愛い)
狼狽えた後、ベットに上がり背後に
周り背中合わせで体を預けてきた。

「え、」
「なに、こうして欲しかったん
じゃないの」
(・・・ツンデレ?言うと絶対に
怒られるからやめとこ。
そうだ、後で涼太に自慢しよ)

「え、まぁそうだけど」
虚しく開いた両手を下ろし、
程よい圧を感じる。

「翔は、どう思ってる?私たちのことがバレて」
「別に。熱愛ってわけじゃないし
すぐ収まると思う。共演してほしいってコメント結構来てたけど、どうする?」
「受かってたらの話だけど共演は
3月のライブの一回きりにしたいな」
「だよね。俺もそう思う」

他にも溜まっている話をして、
翌朝起きると翔はもう実家にいなかった
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