クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 契約結婚中は本当に手を出さないと決めていたが、俺の理性は思っていた以上に脆かったようだ。

 そのせいで初めての経験を戸惑う彼女に優しくできたか自信がない。

 甘えるようにすがる七海を思い出した瞬間、また身体の芯が熱くなる。

「……おやすみ」

 七海の額にもう一度キスを落とし、眠る彼女を襲ってしまう前にリビングへ向かう。

 許されるのなら再び彼女を抱きしめて、もっと余裕のある状態で熱を交わしたい。さっきの俺は七海を労わる余裕もなくなるほど彼女に夢中だった。

 明日からどんな顔をして彼女と接すればいいのだろう。

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