クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
絶体絶命のピンチらしい

 ギリシャでの短くも濃い三日間を終え、ついにクリスタルメロディア号は航路を引き返し始めた。残りの日数は寄港せず、のんびりと船上での時間を楽しむようだ。

いつの間にか新婚旅行ももう半分が過ぎていたなんて信じられない。

「今日は朝(エオス)エリアでカジュアルパーティーがあるんだって。一緒に行かない?」

 ルームサービスの朝食を済ませた私は、薫り高いコーヒーを飲みながら透哉さんを誘った。

 クリスタルメロディア号では、毎日のようにそれぞれのエリアでなにかしらのイベントが行われており、これから朝(エオス)エリアで開かれるものは復路で最初の大きな催しになるそうだ。

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