クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 軽く釘を刺すと、今度こそ義母が口を開く。

「山吹さんの言う事は正しいわ。だけど案外、庶民が御曹司の嫁になってもうまくいくものよ。だって私がそうだったもの」

「そうなんですか?」

 義母が嫁入りした話は知っているけれど、私のような一般庶民だったとは知らなかった。

 所作がきれいで和装がびっくりするほど似合うし、上品な言動と知的な会話術はどう贔屓目に見ても良家のお嬢様のものだ。

「七海ちゃんには教えていなかったっけ。私はいわゆる普通の家庭の生まれなの。たまたま道でこの人と出会って、いきなりお茶に誘われたのがきっかけ。……ねえ?」

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