クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 こんなに私を搔き乱しながら、しれっと音羽社長の名前を出したり、子供の話を続けたりする。

 振り回されているのは私ばかりで悔しいけれど、残念ながら抗うすべがない。

 ほんの数か月前までは一年で離婚する関係だと思っていたのに、まさか透哉さんがこんな溺愛体質の夫になるとは予想していなかった。

 もし新婚旅行を普通に終えて、お互いの気持ちを隠したまま一年過ごしていたらどうなっていたのだろう?

「七海、なにを考えているんだ」

 考え事に意識を奪われているとすぐに気付いたらしく、抗議するように肌のやわらかい場所を甘噛みされる。

 足の先まで甘い電流が走り抜け、小さく声を上げた。

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