クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 というか、彼と同じベッドで眠るだけでも想像できないのに、キス以上の事なんか思い浮かぶわけがなかった。

 万が一そうなったとして、彼の低い声で愛のひとつも囁かれたら……。

 顔が熱くなる前に、冷たいカフェラテを一気に飲んでごまかす。

「とりあえず条件についてはよくわかりました」

 先ほどもわかったと言ったのに、また同じ事を繰り返してしまった。

「結婚と聞くと抵抗があるだろうが、君の条件にふさわしい副業を探すよりもこちらのほうが確実だ。収入も、どこよりも多く用意する。だから私と結婚してくれ」

< 32 / 250 >

この作品をシェア

pagetop