激情を秘めたエリート外交官は、最愛妻を啼かせたい~契約結婚なのに溺愛で満たされました~
「違う。亮一さんはバカな男なんかじゃない」
何も知らない康介に、亮一さんをけなされるのは許せなかった。
かっと頬が熱くなる。
「目を覚ませよ。そんな男とアメリカに行ったって、幸せになれるわけがない。日菜子は俺と一緒にいたほうがいいんだ」
「勝手なことを言わないで。康介なんかと比べるのは申し訳ないくらい、亮一さんは素敵な人だよ。彼はなにがあっても私をけなしたり、傷つけたりしない。ずっと昔から私のことを大切にしてくれてる……」
そう言うと、康介の顔から表情が消えた。
「ずっと昔から?」
低い声で問われ、背筋がぞくっと冷たくなった。
「お前、前から俺を裏切ってたのか?」
「違……!」
「なんか変だと思ってたんだよ。付き合ってても日菜子はいつも冷静で、俺ばっか浮かれてて。本当はその男と俺を二股にかけていたんだろ? だから、俺の浮気を知ったときもあんなに簡単に別れるって言ったんだな!」
「二股なんてかけてない。亮一さんはただの兄の友達で……」
「言い訳をするなよ!」
彼の怒鳴り声に首をすくませる。
何も知らない康介に、亮一さんをけなされるのは許せなかった。
かっと頬が熱くなる。
「目を覚ませよ。そんな男とアメリカに行ったって、幸せになれるわけがない。日菜子は俺と一緒にいたほうがいいんだ」
「勝手なことを言わないで。康介なんかと比べるのは申し訳ないくらい、亮一さんは素敵な人だよ。彼はなにがあっても私をけなしたり、傷つけたりしない。ずっと昔から私のことを大切にしてくれてる……」
そう言うと、康介の顔から表情が消えた。
「ずっと昔から?」
低い声で問われ、背筋がぞくっと冷たくなった。
「お前、前から俺を裏切ってたのか?」
「違……!」
「なんか変だと思ってたんだよ。付き合ってても日菜子はいつも冷静で、俺ばっか浮かれてて。本当はその男と俺を二股にかけていたんだろ? だから、俺の浮気を知ったときもあんなに簡単に別れるって言ったんだな!」
「二股なんてかけてない。亮一さんはただの兄の友達で……」
「言い訳をするなよ!」
彼の怒鳴り声に首をすくませる。