激情を秘めたエリート外交官は、最愛妻を啼かせたい~契約結婚なのに溺愛で満たされました~
「うわぁ。ほんとラブラブでうらやましいです。僕、大使館の女性職員に言っときますね。瀬名さんは超愛妻家だから、どんなアプローチをしても無駄だって」
「あぁ。よろしくたのむ」

 そのやり取りを聞いて、これも彼の演技なんだなと納得する。

 浜辺さんの前で円満な夫婦関係をアピールして、職場の人たちにも結婚したという事実を周知しようとしたんだろう。
 本当に亮一さんは策士だ。



 浜辺さんを見送ったあと、亮一さんとふたりで廊下を歩く。
 彼が私の左手を見て目もとを緩めた。

「指輪、つけてくれているんだな」

 私の左手の薬指には、ダイヤとサファイアの結婚指輪があった。
 亮一さんが誕生日にくれたものだ。

「はい。もちろん毎日つけてます。素敵な指輪をありがとうございます」

 電話でお礼は言ったけど、直接顔を見て感謝を伝える。

「気に入ってもらえてよかった」
「亮一さんも指輪をつけてるんですね」
「あぁ」

 彼の薬指にもシンプルなプラチナの指輪があった。
 指が長く筋が目立つ男らしい手に指輪がはまっているのは妙に色っぽく見える。

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