激情を秘めたエリート外交官は、最愛妻を啼かせたい~契約結婚なのに溺愛で満たされました~
黒髪に綺麗な立ち姿。
間違いなく亮一さんだ。
そう思った次の瞬間、彼の隣に女性がいることに気づいた。
黒のロングヘアが美しい日本人女性。
ふたりがホテルの中に入っていく様子を、息をのんで見つめる。
信号は青になり、タクシーは走りだす。
ふたりが入っていったホテルは、あっという間に小さくなった。
私はうつむき胸に手を当てる。
心臓が今にも壊れそうなほど大きな音をたてていた。
「亮一さん、仕事だって言ったのに……」
私に嘘をついて、怜奈さんと会っていたんだ。
今夜は彼女とふたりきりで過ごすんだ……。
うつむいた視界に、薬指にはめられた結婚指輪が映った。
ダイヤとサファイアが並ぶ美しいリング。
ダイヤは『永遠の絆』、サファイアは『誠実』そして『慈愛』という意味を持っている。
だけど、どちらも私と亮一さんにはふさわしくない言葉だった。
動揺のせいかめまいに襲われた。
青ざめながらタクシーを降り、コンシェルジュの男性の助けを借りて荷物を部屋へと運ぶ。
なんとか冷蔵庫に食材をおさめ、息を吐き出した。
熱くもないのに額に汗が浮かんでいた。
間違いなく亮一さんだ。
そう思った次の瞬間、彼の隣に女性がいることに気づいた。
黒のロングヘアが美しい日本人女性。
ふたりがホテルの中に入っていく様子を、息をのんで見つめる。
信号は青になり、タクシーは走りだす。
ふたりが入っていったホテルは、あっという間に小さくなった。
私はうつむき胸に手を当てる。
心臓が今にも壊れそうなほど大きな音をたてていた。
「亮一さん、仕事だって言ったのに……」
私に嘘をついて、怜奈さんと会っていたんだ。
今夜は彼女とふたりきりで過ごすんだ……。
うつむいた視界に、薬指にはめられた結婚指輪が映った。
ダイヤとサファイアが並ぶ美しいリング。
ダイヤは『永遠の絆』、サファイアは『誠実』そして『慈愛』という意味を持っている。
だけど、どちらも私と亮一さんにはふさわしくない言葉だった。
動揺のせいかめまいに襲われた。
青ざめながらタクシーを降り、コンシェルジュの男性の助けを借りて荷物を部屋へと運ぶ。
なんとか冷蔵庫に食材をおさめ、息を吐き出した。
熱くもないのに額に汗が浮かんでいた。