僕は君に毎日恋をする
引っ越しが終わり、四人は近くのスーパー銭湯に来ていた。
(汗を流し、風呂上がりにビールを飲むため)


男風呂で、湯に浸かっている三人━━━━━━

「━━━━━高敏と千暁。
ありがとね」

「ん」
「でも、疲れた……」

「乃蒼」
「ん?」

「羽衣ちゃんと、結婚でもすんの?」
高敏が言う。

「するよ!
きっと、近い将来」
微笑み言う、乃蒼。

「そっか!」

「ん?何、高敏。
嫉妬してるの?」

「んにゃ。
なんか、吹っ切れたし!」

「へぇー!」

「だって、乃蒼と羽衣ちゃん見てると、嫉妬するのがバカらしくなるんだよなぁー」
「確かに(笑)」

高敏の言葉に、千暁が笑う。

「朝二人で出社して、乃蒼は仕事しながら羽衣ちゃんから目を離さない。
男の社員が羽衣ちゃんに話しかけると、乃蒼がスッゲー顔で睨む。
ランチは二人で出ていって、どちらかが残業になったら二人で仲良く残業。
この前、たまたま駅ビルで二人を見かけたんだが、声をかけようにもラブラブ過ぎてコッチが恥ずかしくなって、声かけれなかった。
な?二人の邪魔なんて、する方がバカみたいだ!(笑)」

「フフ…僕達、ラブラブだもん!」

「二人みたいなのを“運命の二人”っつうのかもな!」

「そうだね!
“運命”なんて、信じてなかったけど……
これが、そうなのかも?」

「羽衣ちゃんを、幸せにしてやりなよ!」
千暁が微笑み言った。
「そうだぞ!
俺の失恋を無駄にすんな!(笑)」

高敏も、微笑んでいた。



「━━━━━星、綺麗…/////」
その日の夜。
乃蒼と羽衣は、ベランダで空を見上げていた。

「うん!綺麗だね!」
「乃蒼は、毎日見てるんだよね?」

「うん!そうだよ!
好きなんだ!静かな夜に、空を見上げるの」
「そっか!」

「羽衣と見てると、もっと綺麗に見える気がする!」
「フフ…」

「…………出逢えてよかった」
乃蒼が、ポツリと呟いた。

「え?乃蒼?」

「運命の相手に、出逢えてよかった!」

もう一度、はっきりと乃蒼は羽衣に言った。
そして、羽衣に顔を近づける。

「乃蒼…」

「これからも、ずーーーっとよろしくね!」


二人は星空の下で、口唇を重ねた。
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