死に戻り皇女は禁色の王子と夢をみる

「あれから、オルヴィシアラとはどうなったの…?」

「あれから、とは? いつのことだ? 何故ディアがオルヴィシアラを?」


嗚呼、とクローディアは崩れ落ちた。

やはり夢だったのだ。兄たちと別れ、王国に嫁ぎ、苦しい日々を送りながらも王子を産んだ。それら全ては夢だったのだ。

夢にしては生々し過ぎたが、今目の前にいるローレンスが全てを物語っている。


◆ ── ◆


部屋に戻ると、そこには騒ぎを聞いて駆けつけてきたエレノスの姿があった。寝巻き姿で外に出ただけでなく、泣き腫らした顔で戻ってきたクローディアを見て、エレノスは何があったのかと問いかけてきたが、クローディアは何も言わずにエレノスの腕の中に飛び込んだ。

クローディアは長い夢を見ていたのだ。とても恐ろしく、つらくて悲しい夢を。

(どうか、ただの夢でありますように)


その日、月が昇るよりも早くにベッドに入ったクローディアは、涙を流しながら眠りについた。

どうかあれが未来を予知するものでありませんようにと、そう願いながら。
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