総長さんは慰めたい。(短)
「ふあぁ~」
「おい、あくび」
「すみません……。まぁ、仮にも一度総長になったんです。少なくとも他の人よりはカリスマ性があるんじゃないですか?そこに賭けてみればいいんです。
本当に総長の器を持っているなら、気づいた時はあなたの周りは、またたくさんの部下でいっぱいになっているはずですよ」
「適当なこと言ってんな」
「失礼な。大真面目ですよ。
大事なのは、現状から踏み出す勇気を持っているかどうかです。総長になれるかなれないかは、その後に考えればいいんです」
すると、誘拐犯は「ふぅん」と素直に相槌を打つ。そして、少し明るくなった声色でお礼を言ってきた。
「勉強になったわ。お前、案外良い奴なんだな」
「案外は余計ですよ」