総長さんは慰めたい。(短)



「ふあぁ~」

「おい、あくび」

「すみません……。まぁ、仮にも一度総長になったんです。少なくとも他の人よりはカリスマ性があるんじゃないですか?そこに賭けてみればいいんです。

本当に総長の器を持っているなら、気づいた時はあなたの周りは、またたくさんの部下でいっぱいになっているはずですよ」

「適当なこと言ってんな」

「失礼な。大真面目ですよ。

大事なのは、現状から踏み出す勇気を持っているかどうかです。総長になれるかなれないかは、その後に考えればいいんです」




すると、誘拐犯は「ふぅん」と素直に相槌を打つ。そして、少し明るくなった声色でお礼を言ってきた。




「勉強になったわ。お前、案外良い奴なんだな」

「案外は余計ですよ」



< 51 / 77 >

この作品をシェア

pagetop