総長さんは慰めたい。(短)

その優勢の波に乗って救急車を呼びたいところだけど、決闘がどうとか言ってたし……。仕方ない――総長さんが来るまでは、このままでやり過ごそう。


待っている間が暇なので、誘拐犯の悩み相談を聞くことにした。




「赤髪の総長さんの下につくのが嫌なら、もう一度、再起すればいいんじゃないですか?」

「無理。だって僕の信用、今ゼロだよ?むしろ底を突き抜けてるかも」

「じゃあもう一度、信用を取り戻してみたらいいんじゃないですか?」

「どうやって?」

「全ての回答を人に求めないでくださいよ。けが人だからって、甘えないでください」

「……うぜぇ」




「はぁ」と無駄に大きなため息をついた誘拐犯。私は座ったまま、その足の上に頭を乗せ続ける。幸いにも体は柔らかい方で、変な格好だけど少しずつ暖がとれている。

すると、次第に眠くなってきた。さっきまで気を失って、寝てたばかりだけど。

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