総長さんは慰めたい。(短)

私が気を失う前に「拳を寄こして」と言ったのに、やっぱり総長さん、直々に来ちゃったんだな……。

まぁあの時はケンカをする前提だったから拳を指名したけど、誘拐犯がこのナリでは、誰が来ようと、もうどうでもいい。だってこの誘拐犯、今なら子猫にだって負ける気がするもん。こんな状態の人に総長さんが負けるはずない。




「柊沢!約束通り俺一人で来た!凛はどこだ!さっさと返し、」

「あ、ここです〜総長さん」

「凛!無事か……あ?」

「へ?」

「おい、その恰好……」

「(あ、しまった)」




総長さんが顔面蒼白になったのを見て、初めて私は今の状況を理解する。

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