御曹司の溺愛から逃げられません
「なかなかいいな。職場から離れた感じがするよ」

なんだか楽しそうに笑っている彼は仕事の時に見せる笑顔とは違う。
その顔を見上げると、彼も私を見ており思わず目線を外した。
なんだかいつもの課長と別人のように見えた。

「さぁ、次に行くか?」

「でもすぐはきついですよね」

「そうだな。なら少し腹ごなしに買い物でもしないか?」

瑛太さんが買い物してる姿を見れるなんて信じられない。
いつも朝、挨拶を交わすだけで仕事でもそこまでたくさんの接点はない。だから朝の時間が唯一の楽しみだったのに私は昨日からの展開に頭が追いついていかない。

「少しその辺りの店でも見て回らないか?」

返事がなかった私にもう一度聞いてきたので私は元気よく「はい」と返事をした。
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