俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する
翔さんが入れてくれたカフェラテを飲み、
二人並んで無言で朝食を取る。

何か怒らせた?
ちょっと不安になって翔さんの顔色を伺う。

「こっち見ないで。今、反省してるところだから。」
目を合わす事なくそう言われ、ちょっと寂しい気持ちになる。

「反省しなくてもいいですよ?
私、翔さんの事大好きですから、何されても怖いとは思いません。」

「じゃあ、今晩抱いてもいいのか。」
怒り口調で言ってくるからちょっとだけ、
気持ちが沈むけど、

「初心者ですのでお手柔らかに…。」
といっぱいいっぱいになりながら伝える。

「…いいんだ…。」
力が抜けた様に呟いてこっちを見て来る。

目が合ってしばらく見つめ合って、ははっと翔さんが力を抜いて笑う。
私もつられて笑ってしまう。

「今夜から有無を言わさず一緒のベッドで寝るからな。」
いつもの強気な翔さんに戻ってそう言う。

「もう、嫌だって言っても受け付けないからそのつもりで。」
そう言って、食べ終わったお皿をキッチンへ
運んでくれる。

そのタイミングで玄関チャイムが鳴って、運転手がお迎えに来る。

「あ、片付けは大丈夫ですから早く支度をしてください。」
私も慌てて、身を正して翔さんの支度を手伝う。
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