ゲームクリエーターはゲームも恋もクリアする


若葉の部屋

「あ~疲れた~‼」

と、若葉はベッドに倒れこんだ。
着なれない着物で動きっぱなしだったので、全身疲労困憊していた。
おまけに、重たい料理を持って、厨房と部屋を何回も往復したおかげで、
腕と足の筋肉がパンパンになっている。

東堂さんの声が聴きたい・・・。

若葉がそう思った時、携帯が鳴った。

携帯に手を伸ばし、表示を見ると東堂さんからだ。

若葉はうれしくなり、出ようとしたが、躊躇った。

指輪を返そうと思っているのに、いいのだろうか・・・。

自分の身勝手さが嫌になるう・・・。

と、迷っているうちに、携帯が鳴りやんだ。

ポコン

とメールが入った。東堂さんからだ。

落ち着いたら、連絡ください。

と、一言書かれていた。

若葉は、

ありがとうございます。

と、だけ返すと、

「はあ~っ。」

と、大きなため息をついてから、両手を広げ、再びベッドに仰向けになった。

東堂さんに指輪を返さなくちゃ。出来るだけ早く・・・。


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