恋の♡魔法のチョコレート

Magic2.小鳩の好きな人

12月になった。

毎日が寒くて、喉はおかしいし、頭はぼぉーっとするしなんだかしっくり来ない。風邪でも引いたかな。

「熱はないけどね」

「琴ちゃん先生~!でもだるいんだよ~~~~!」

4限目が始まる前、しんどい気持ちとサボりたい気持ち半々で保健室へやってきた。
あと5分でチャイムが鳴る、気分的にはサボる気満々。

「ちゃんと睡眠は取れてる?」

「それはー…まぁまぁ」

「まずは規則正しい生活からだよ」

何も言い返せないまま保健室利用届に名前を書いた。いつものお昼を食べていた机にだらぁっと身を任せるように、ペタッと頬を付けてえんぴつを持つ手にも力が入らない。

「今日はとびきり寒いんだから、ちゃんと温かくして寝ることね」

「…はぁい」

今年一番の寒さだった。

だからわかりやすく体調を崩したことに、もしかして同じように保健室に来るんじゃないかなって少しだけ…思ってた。

「ねぇ、琴ちゃん先生。最近小鳩ってここ来てる?」

「小鳩くん?最近来てないね」

「そーなんだ」

ここへも来てないんだ。
頭痛持ちだって言ってたのに。

「心配なんだけどね、小鳩くんもちゃんと睡眠取れてるかなぁ」

チャイムが鳴ったけど、琴ちゃん先生は何も言わなくて私も動く気さえなかった。これで次の授業はサボりに決定だ。

「あ、そーいえば琴ちゃん先生っていつ結婚するの?前にもうすぐって言ってたよね!」

そしたら少しだけ元気になっちゃって、私は本当にわかりやすい。

「そうねー、もうすぐだよ」

「えー、いついつ~?」

ポカポカと暖房がよく効いた保健室は居心地がよくて、琴ちゃん先生は優しくてさらに居心地がいいし、にこっと笑う姿なんかまさに白衣の天使って感じ。

「12月25日だよ」

「わ、クリスマスだ!ロマンチック!」

「クリスマスが誕生日なの」

「え~、めっちゃすてき!超羨ましい!」

こんな可愛い琴ちゃん先生をお嫁さんにできる旦那さんはしあわせだなぁ、きっと旦那さんもすてきな人なんだろうな。

「柳澤さん、1時間だけよ?ここで寝てっていいから4限目が終わったら教室戻りなよ」

「はぁい!」

「もう、十分元気じゃない」
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