結ばれてはいけない御曹司に一途な想いを貫かれ、秘密のベビーごと溺愛されています
第四章 その花は穢れなく美しく


いつもと変わらない、穏やかな月曜日がやってくる。

杏花を保育園に預け、私は勤め先のハワイアンカフェに向かった。

勤務の日は白シャツにジーンズだ。オーナーいわく『ちるい』店なので、ひらひらした服やフォーマルな服は禁止。

動きやすくカジュアルで、海の似合う爽やかな格好で働いてほしいと言われている。

ちなみに先日、服装に関する話題が出て『ちるい、ですよね?』とオーナーに確認したところ『菫花ちゃん、それもう古いよ~』と笑われてしまった。流行語というのはとても難しい。

「おはようございます」

店に入ると、すでにオーナーが出勤していた。朝から顔を出しているのは珍しい。

「おはよう菫花ちゃん。今日、日勤の田畑さんが予定休だから、ふたりで頑張ろうね」

朝からがっつり肩を抱かれ、ひええとたじろぐ。オーナーのスキンシップ過剰は今に始まったことではないけれど、いっこうに慣れない。

「じゃあ私、厨房に立ちましょうか?」

オーナーは料理があまり好きではないと以前漏らしていた。厨房のスタッフがいる日は、私と一緒にレジに立っていることが多い。

たくさん話しかけられるので、仕事がしづらくてちょっぴり困ってしまうのだけれど。

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