悪役令嬢の姉に転生した枯れ専女子はイケおじにしか興味がない!〜あと三十年経ってから出直してきなッ!!!〜
次の王妃を迎えることを勧められているが、もしまた負担を掛けてしまったら……。
自分がまた何も気付くことが出来なかったら……。
大切なものを自分のせいで無くしてしまうと思うと、誰かと結婚する気にはなれなかった。

成長していくにつれて、気が弱く人見知りなジェイコブが気になって仕方なかった。
そしてタイミングよくバリソワ公爵家の長女、ヴィクトリアが婚約者を探しているという噂を耳にして、直ぐに連絡を取った。
ジェイコブとは歳が離れてはいるが、バリソワ公爵は昔から王家を支えている古参の貴族故に安心感があった。

それに母親を知らずに育ったジェイコブは同じ歳の令嬢よりも、年上でしっかりとした令嬢の方が相性がいいのではないか……そう思った。
第三王子であるジェイコブが王位を継ぐ可能性は限りなく低い。
少し甘えた部分が目立つジェイコブにはバリソワ公爵家の厳格な部分が彼を成長させてくれる様な気がした。
ジェイコブに確認した後、すぐにバリソワ公爵に手紙を送った。
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