愛されることに 慣れていなくて
♡ 込み上げる想い
何故今更、どうして…
私の身体は硬直し一歩も動けずにいた。
その時頭に浮かんだのは久我山隼人、彼だった。
隼人さん、助けて、お願い私のところに来て。
必死に心の中で叫ぶ。
「菜々子、ごめん」
「え⁉︎」
「本当にごめん」
深く頭を下げる思いもよらない言動に戸惑った。
「これ」
真太郎は私の目の前にお金を差し出した。
「何、これ」
「お前の通帳に挟んであったお金」
はやり盗んだのは真太郎だったのだな。
「返しに来てくれたの?」
彼は頷いた。
「それから、怖い思いをさせてごめん」
どうしたのだろうか?一体何があったの?
こんな素直な真太郎を見たのはいつぶりだろう。
「お前に謝りたかった。もう、お前の前には現れない。怖い思いもさせないから」
「う、うん」
「本当にごめん」
「元気にしてたの?」
「うん、まぁ」
「そう」
「じゃあ、俺行くよ」
「うん」
真太郎は私の横を通り過ぎ、去って行った。
「菜々子先生、どうしたんですか?」
同僚が私と真太郎を交互に見ながら訊いてきた。
「貸していたお金を返しに来てくれたんです」
「律儀な人ですね。深々と頭を下げて」
視線は私の手に握られたお金に向けられている。
「お金を貸す時は、もう戻ってこないと思って貸さなきゃダメですよ。菜々子先生は人がいいから」
「そ、そうですね。そうします」
「そうしてください。じゃあ、お疲れさまでした」
「お疲れさまでした」
私はお金を財布にしまい、マンションに向かって足を踏み出した。
私の身体は硬直し一歩も動けずにいた。
その時頭に浮かんだのは久我山隼人、彼だった。
隼人さん、助けて、お願い私のところに来て。
必死に心の中で叫ぶ。
「菜々子、ごめん」
「え⁉︎」
「本当にごめん」
深く頭を下げる思いもよらない言動に戸惑った。
「これ」
真太郎は私の目の前にお金を差し出した。
「何、これ」
「お前の通帳に挟んであったお金」
はやり盗んだのは真太郎だったのだな。
「返しに来てくれたの?」
彼は頷いた。
「それから、怖い思いをさせてごめん」
どうしたのだろうか?一体何があったの?
こんな素直な真太郎を見たのはいつぶりだろう。
「お前に謝りたかった。もう、お前の前には現れない。怖い思いもさせないから」
「う、うん」
「本当にごめん」
「元気にしてたの?」
「うん、まぁ」
「そう」
「じゃあ、俺行くよ」
「うん」
真太郎は私の横を通り過ぎ、去って行った。
「菜々子先生、どうしたんですか?」
同僚が私と真太郎を交互に見ながら訊いてきた。
「貸していたお金を返しに来てくれたんです」
「律儀な人ですね。深々と頭を下げて」
視線は私の手に握られたお金に向けられている。
「お金を貸す時は、もう戻ってこないと思って貸さなきゃダメですよ。菜々子先生は人がいいから」
「そ、そうですね。そうします」
「そうしてください。じゃあ、お疲れさまでした」
「お疲れさまでした」
私はお金を財布にしまい、マンションに向かって足を踏み出した。