愛されることに 慣れていなくて
「だから何だよ」

「私は彼女にお前の立場を説明しただけだ。相応しい女性と結婚して、久我山を継ぐ立場だということをな」

「笑わせるな!そうやって結婚して、母さんを死に追いやったんだろうが!」

「やめないか!」

黙って聞いていた祖父が静止する。

「隼人、座りなさい」

祖父に促されドスっとソファーに腰を下ろした。

「康介(こうすけ)何故、隼人に黙って会いに行ったんだ」

「冷静に話ができないと思ったからですよ」

「はぁ⁉︎」

「案の定、怒鳴り込んできた」

「ふざけんなよ!」

「やめなさい!」

「隼人、お前は菜々子さんに椿(つばき)さんを重ねているんじゃないのか?」

「母さんに?」

「そうだ」

「菜々子さんは幼稚園の先生で、お前より随分年上だと聞いている」

「幼くして椿さんをを亡くしたお前は、菜々子さんに母親の面影を求めているんじゃないのか?」

俺は言葉に詰まった。
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