愛されることに 慣れていなくて
仕事を終え、早めにマンションに戻った。
念の為、今日まで仕事を休ませたのだった。

玄関の明かりはついており、リビングのドアを開けると、夕飯のいい匂いと共に彼女の笑顔が迎えてくれた。

「おかえりなさい」

「ただいま」

俺はそのまま彼女の元へ歩いて行き、抱きしめた。

「隼人さん、手洗いうがい、してきてくださいね」

「はい、わかりました」

「あ、隼人さん、お風呂と食事どっちを先にします?」

「んー、食事だな。腹減った」

「かしこまりました」


あ〜ヤバイぞヤバイぞ。今までもそうだったが、プロポーズされてから、益々新婚生活感が増したではないか!

本当に締まりのない顔だ。洗面所の鏡に全てを見られているようだな。


「今日はとても寒かったのでお鍋にしました。貧血だって言われたので、小松菜がたくさん入ってますけど、大丈夫ですか?」

「もちろん大丈夫だ。このタレにつけるんだな」

「はい、カボスダレです。不足分の材料を買いにスーパーに行ったら、カボスがとても安かったので、買ってしまいました。衝動買いです」

カボスの衝動買いって、なんでこんなに可愛いんだ!

彼女の料理は、今日も文句なしに美味かった。
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