愛されることに 慣れていなくて
私はいつも通りの朝を迎え、子供たちを抱きしめる。

「ななこせんせーおはよ〜」

桃ちゃんが遠くから走ってくる。
私は両手を広げ、桃ちゃんを抱きしめる準備をした。

てっきり私の胸に飛び込んでくると思っていたら、私の前でピタリと立ち止まり

「ななこせんせー、元気になったの?」

心配げな面持ちで訊いてきた。

「なったよ、菜々子先生は元気だよ。桃ちゃん、病院にお見舞いに来てくれたんでしょ、ありがとね」

桃ちゃんの表情はパッと明るくなり.自分の両手を精一杯広げた。

「どうしたの?」

「ななこせんせー、桃がギューってしてあげる」

「え?」

「せんせーはやくはやくぅ」

「ありがとう」

私はそのまま桃ちゃんにハグをしてもらった。

すると、それを見ていた子供たちが「ももちゃん、ずる〜い」とやったきた。

この日私は、みんなにハグをしてもらこととなったのだ。
子供たちの素直な愛情表現に、私は思わず涙が溢れそうになった。
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