愛されることに 慣れていなくて
あの御曹司はいったい何を考えているのだろう。お金持ちの考えていることなどさっぱりわからない。あの太々しい態度と言動。まさしく俺様感全開ではないか。
イケメンで地位やお金があれば、何でも許されると思っているのか?

けれど、私を助けてくれたのは事実。
荷物もさりげなく持ってくれた。
ツンデレか?
いや、違う。今のこの現状はいったい……

そうだ!まるで拾って来た子犬を保護している感じ…
まさしく今の私は、保護された子犬そのものではないだろうか…

家に帰りたい。でも帰れない…


私はふと思いついた。そうだ、ホテルに行こう。

私はスマホでホテルを検索した。
幸いすぐ近くのビジネスホテルを予約することができた。

アパートから持って来た荷物を抱え部屋を出ると、セキュリティの万全な通路とエレベーターを通り抜けロビーまでやって来た。
コンシェルジュの訝しげな視線が痛い。
私は無理やり笑顔を作り、軽く会釈をすると急足に外へ出た。

「セーフ」思わず呟いた。

日中はまだ汗ばむこともあるのに、夜の吹きつける風はひんやりとしている。
早くチェックインしてシャワーでも浴びよう。
私はホテルへ向かって足を踏み出した。
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