愛されることに 慣れていなくて
横浜支店は以前からとても評判の良い店舗だ。 
特に女性店員の接客が親切で丁寧だと、高評価を得ている。
なのに何故、評判が落ちるのか、社員が辞めるのか、答えは簡単だ。支店長に問題があるとふんだ。

「支店長、この店舗は子育て中の女性スタッフが在籍していたはずですが、今はもういないようですね」

「あ、ええ、まぁ、子育てが忙しいやらなんやらで退職させてくれと」

「なるほど、同じような時期に2人もですか」

「重なる時は重なるといいますか」

「それにしても、次の採用が早かったですね」

「人数がいないとこちらも困りますからねぇ」

「そうですか、支店長は持ち場に戻ってください。私は少し顧客の書類を見せてもらって戻ります」

「わかりました」

部屋から出たところでちょうど支店長の携帯が鳴った。

「はい、かしこまりました。すぐに行きますのでお待ちください」
全くもってわざとらしい大きめの声だ。

電話を切ると「本部長、私は今からオーナーのところへ行きますので失礼します」と店を出て行った。
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