謎多き旦那様の嘘、または秘密
真実事実

外の天気は大雨だ。
けれど家で過ごす私には関係がない。

「ケチャップと、塩と……あ、ご飯!」

ご飯を炊いていないことに気づいた時、切っていたのは玉ねぎだった。
指ではない。

じわりと滲む血が鮮やかな赤で、魅入ってしまった。そっか、血はこんな色だった。

ポタ、とシンクにそれが落ちた頃には、旦那様に手を取られ洗われ消毒されて絆創膏をぐるぐると巻かれていた。

「……怒ってます?」
「包丁使用禁止」
「私だって料理出来ます! きっと!」

じと、と不信感満載な視線を送られる。

日常生活を送ることには何も障害はなかった。

< 21 / 42 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop