愛のかたち
 車の窓の外を流れる街の灯りが、まるで夢の中のようにぼやけて見えた。帰りの車内、彩華は何度も翔と唇を重ねた。
 話したいことは山ほどあったはずなのに、全て忘れてしまうくらい、彩華の頭の中は翔で埋め尽くされていた。
 そうして、二度と離れないと誓い合った。
 離れた半年間、互いに辛くて悲しい思いをしたが、その時間があったからこそ、変われたこと、気付けたことがたくさんあったのだと思える。

 愛のかたちはさまざまで、寸分の狂いもなくふたつがぴったりと嵌まることなどあり得ないと思う。だからこそ互いが思いやり、その隙間に愛情を注いで、絆を深めていくのだろう。

 その夜、彩華は翔と再び愛のかたちを確かめ合い、愛情をたっぷり注いでから、残りの隙間を埋めるように、ぴったりと寄り添って眠った。





【完】
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