あの頃からあなただけが好きでした
修学旅行中の俺達は制服姿だ。
『ガキが何だよ?』的な視線が店員から遠慮なくぶつけられる。
内心ではビビっていたが、不安そうなマリオンの手前、俺は慣れてる風を装って頑張った。
まずはマリオンの物件だ。
俺はそこに合わせるつもり。
「あー、ふたりで住むとこ探してるんですかね?」
応対に出てきた若い男が明らかにバカにした感じで聞いてくる。
「ち、違いますよ!」
マリオンの慌てて否定する様子に、店員が嫌な
笑いを浮かべて俺を見る。
『お前、無理矢理連れてきてんじゃねーぞ』って、言いたげ。
「別々なんです!
私は大学受験生で、ご、合格してからなんですけど。
こっちに住むから、その前に情報欲しいなぁ、です!」