甘く、溶ける、君に。
「……遥乃。これ、夢?」
「夢、だったら私もう一回勇気出さなきゃなんない」
「じゃあ、夢でも夢じゃなくてもいいから、もう一回勇気出して」
……夢だったら嫌だよ、夢じゃない。
夢じゃないのにどうやら彼は、もう一度その二文字を言わせたいらしい。
君の身体から顔だけ少し離す。
見上げれば、こちらを優しく見下ろす千輝くんと目が合う。
私だけに向けられた甘さと温かさに溢れた視線が交錯する。
その瞳が私に向いているのが嬉しくて仕方ない。
勇気なんて出さなくても勝手に溢れてくる言葉たち。
「千輝くんが好き。……好きです。昔からずっと、千輝くんだけ。
他の誰のことも好きになったことない……千輝くんだけが変わらず好きなの」