だって、恋したいもん!
第百四十話 将来のこと
そして土曜日になりました
みんな昼ごはんを食べてから集まると言っていたけど…
理佐「お母さん、ごめんね…」
母「何が?」
理佐「うちに集まることになっちゃって」
母「いいじゃない、勉強するんでしょ?」
理佐「うん…」
母「ホントにぃ~?」
理佐「え…?」
母「女の子五人も集まったらお喋り会になるんじゃない?」
理佐「えー、ちゃんと勉強する…と思うけど……でもその危険はありそう」
母「まだ期末試験まで日あるんでしょ?」
理佐「うん、再来週」
母「ほら、絶対勉強しないじゃない」
理佐「アハハ…」
ピンポーン♪
母「あ、誰か来たわね」
理佐「はぁーい」
と、玄関へ出ると由依だった。
理佐「早かったね由依……てか荷物多くない?」
由依はボストンバッグを手にかけていた。
由依「え?泊まるんだからこれぐらいいるでしょ」
理佐「え!?泊まるの??」
由依「じゃないの?」
美波「お待たせー!」
由依と話していると美波も自転車でやってきた。
理佐「美波、そのリュック…」
美波「うん、着替えもちゃんと用意してきたよ」
理佐「えー!みんな泊まる気なのー!」
美波「そうだよ」
理佐「うそぉーん」
理佐「えっと……とりあえず上がる?」
由依「おじゃましまーす」
美波「おじゃましまーす」
と、二人を部屋まで通した。
美波「さぁーてと」
と、美波が教科書とノートを机に出した。
理佐「わっ!ホントに勉強するんだ…」
美波「当たり前じゃん!とりあえずはするよー」
由依「とりあえずね」
美波「高二とは言え成績は落とせないからねー」
由依「偉いねー」
美波「えー!由依とか理佐は余裕だからいいけど、あたしなんか必死なんだよー」
理佐「余裕じゃないよー」
由依「まぁあたしたちもそれなりにね、努力してんだよ」
美波「あたしたちとは次元が違うもーん」
と、話していると…
ピンポーン♪
と、インターホンが鳴り窓から玄関先を見ると茜とおぜちゃんが来ていた。
理佐「すぐ降りるねー」
と、窓から声をかけて私は玄関へと降りて行った。
ドアを開けると二人とも少し大きめの荷物を持っていた。
理佐「え、もしかして二人とも…」
茜「ん?」
尾関「ん?」
理佐「それ……着替えも入ってる?」
茜「当たり前じゃん!」
尾関「お泊まり会でしょ?」
理佐「はぁー…… そうなのかぁ……」
茜「おじゃましまーす」
尾関「おじゃましまーす」
と、二人も私の部屋へ上がると…
茜「おー!美波やる気満々じゃん」
美波「当たり前だよー!茜は余裕なの?」
茜「全然!ヤバイよ!」
美波「でも茜はスポーツ推薦で大学行けるでしょ?」
茜「スポーツ推薦で行ったらテニスやらなきゃダメじゃん」
美波「え!?テニスやらないの?」
茜「まぁ~、まだ半々てとこかな?」
美波「えー!絶対テニス続けるんだと思ってた」
茜「まだわかんないけどね……だからとりあえず自力で行ける成績ぐらいはとっとかないとね」
美波「そっか…やっぱ茜は努力家だね」
茜「仕方なくだよ」
と、みんなもそれぞれ将来のことを考えてるんだなぁ……と、思った。
第百四十一話へつづく…