だって、恋したいもん!

第百七十話  忘れてたー!







そして水曜日もみんなで残って勉強をした。



今日は秋元くんと岩本くんも残って2バンド総勢十人で三組の教室に集まった。


さすがにこれだけいると賑やかだ。

勉強と言うよりは時々お喋り会になったり…

本当は一人でやったほうが集中出来るんだけど、


でもこうやってみんなでワイワイするのも楽しい。


私は大勢で賑やかに…

と、言うのが本当は苦手だったのに、

このメンバーだとすっかりペースに巻き込まれていつの間にか大笑いしている。


本当に楽しくて、

みんなと出会えてよかったと思う……







由依「どしたー、理佐ぁ?」

理佐「え、何?」

由依「なーんか感傷にひたってるねぇ~」

理佐「え、そんなことないよ」

由依「何か目がすごい遠くを見てたよー」

理佐「うん♪……何か楽しいなぁ~て思って」

由依「そうだね、今までこんな風に勉強したことなんてなかったもんね」

理佐「うん、せいぜい由依と茜と三人でやってたぐらいだもんね」

由依「部活に入るとこうなるのかな?」

理佐「そうなのかな?」


由依「茜はテニス部とかで集まって勉強したりとかはしないの?」

茜「あー、二~三人では仲良い者同士では集まったりとかはしてるみたいだけど…こんなに大勢ではないねぇ」

由依「まぁそれもこれも理佐が誰かさんに惚れたおかげですけどね」

理佐「ちょっとぉー!」

茜「アハハ、確かに!それがなきゃあたしはテニス一本でやってたしねー」

理佐「ごめーん」

茜「何で謝んのよ!今の方が断然楽しいよ!」

理佐「ホントに?」

茜「うん、早く文化祭こないかなーて楽しみだよ」

理佐「それならよかった」

茜「試験終わったら猛練習だね!」




由依「試験終わったら………?」

理佐「試験終わったら………?」





由依「あっ!! 祇園祭!!」
理佐「あっ!! 祇園祭!!」

と、二人が顔を見合わせてハモった!!




由依「忘れてたー!!」


義雄「どうしたどうした?」

由依「ほら、理佐!!」

理佐「あ、うん……」

義雄「何か祇園祭とか言ってなかった?」

理佐「うん、期末試験終わったらさ……ちょうど16日で宵山だからみんなで祇園祭行かないかなぁて思って……」

斉藤「おっ!祇園祭かー!いいねぇ~」

橋本「よしっ!試験の打ち上げに行くか!」



義雄「あー……オレ終わったらその足でバイト行かなきゃダメなんだよなぁ…」

理佐「え、そうな…の……?」

義雄「うん、ずっと休んでたし……それに祇園祭で配達が多いんだよね」

理佐「そっかぁ……」




義雄「あ、でも6時過ぎぐらいには終わると思うからそれからなら……」

理佐「ホントに?♪」

義雄「うん、歩行天て11時とかまでやってるよね? だから終わってからでもよかったら行けるよ」

理佐「やった♪」



美波「何なにぃー? 祇園祭ぃー?♪」

尾関「祇園祭ぃーイェーイ♪」

茜「よかったね、理佐」

理佐「うん…♪」

由依「じゃあみんなで行こっか?」

義雄「うん、時間と待ち合わせ場所はまた決めよう」





こうして目論んでいた祇園祭にようやく誘うことが出来ました…







第百七十一話へつづく…











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