だって、恋したいもん!
第三十六話 察してあげてね
義雄「あー、お腹いっぱーい♪」
理佐「すごいねー、ホントに食べるんだもん」
義雄「うん、もう無理かな?♪」
店員「お時間10分前でーす」
義雄「はーい」
義雄「じゃあ最後にもう一枚ピザ取ってくる!」
義雄「渡邉さんは?」
理佐「私もう無理!」
そして彼が最後の1枚を取ってきて食べ終わると私たちは店を出た。
理佐「西野くんすごいね、あんなに食べるんだもん」
義雄「そぉ?みんなあれぐらい食べるよ」
理佐「男の子てすごいねー」
そして先程の楽器店へ行き二人で自転車を押しながら帰り道へと進んだ。
理佐「今日はありがとう、楽しかった♪」
義雄「オレのほうこそ、誘ってくれてありがとう…」
義雄「あ、映画もね! この本、今日から読むよ!」
理佐「うん、来週楽しみにしてる♪」
そんな話をしながら二人で歩いていると前から女子テニス部の集団が歩いてきた。
理佐「あ、女テニだ。」
義雄「うちの学校?」
理佐「うん、茜がいる」
茜はこちらに気がつき手を振ってきた。
茜「おー!!理佐ぁー!!」
理佐「茜ー、試合終わったの?」
茜「うん、まっ練習試合だけどね」
理佐「どうだったの?」
茜「もうボロ負け!明日からの練習が恐怖だよ!」
理佐「わぁー、マジ?」
茜「で? 珍しい二人で何してんの?」
義雄「あ、本屋に行ってたんだ!」
理佐「うん、そうなの……」
茜「ふぅ~ん…」
茜「西野くん、理佐のことよろしくね」
義雄「あ、うん…?」
茜「この子こんなんだから『好き』とかはっきり言わないから~」
理佐「ちょっ*#$%&@?!!!」
義雄「え…………?」
茜「気持ち、察してあげてね♪」
義雄「あ、う……うん………」
理佐「あかねー!!!!」
女テニ部員「あかねー!行くよー!」
茜「あ、ごめん行くわ!!」
義雄「あ、うん…また……」
理佐「あかねーーー!!!!」
そう言って茜は走って女テニのみんなの元へ戻って行った。
理佐「……………」
義雄「……………」
理佐「あ、ごめんね……気にしないでね……」
義雄「あ、うん……」
理佐「あの子おかしいんだよ! 何か……ね」
義雄「あー、うん………そうなんだ………」
理佐「うん………」
義雄「そっかぁ……渡邉さん……好きな人いるんだぁ……」
理佐「うん………え!!!!?」
義雄「いいなぁ~…渡邉さんみたいな子に想ってもらえるなんて…」
理佐「え………あの………」
義雄「オレもやっぱ彼女作ろっかなあー!」
理佐「えーーー……………」
第三十七話へつづく…
さ