君の心が聞こえる。


こんな顔見せられんの、センパイだけなんだから。


誰かひとりのことでこんなにいっぱいいっぱいになる日が来るなんて、あの頃の俺は思ってもみなかった。




「センパイ、マジで好きだよ」

「そ、そんなに何回も言わなくても大丈夫だって!」

「えー、無理」

「なんで……!?」



真っ赤になりながらも嬉しそうに笑ってくれるセンパイに、俺はもう一度好きだと言った。



放課後の保健室。

この場所で明日もあなたに同じことを伝えられることが、今から楽しみで仕方ない。



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