溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 私が水瀬の病院を休職し始めてから、晃汰さんは私の代わりの秘書をとっていない。スケジュール管理など自分で行う仕事は増えるけれど、私に余計な心配をかけたくないと言ってくれていた。

 確かに、私の代わりに晃汰さんをサポートする秘書がつくことになったら、多少なりとも気にしたり、やきもきしてしまうと想像できる。

 妊婦はメンタルも不安定になるというから、自分に関することで私に余計な心労はかけたくないと晃汰さんは言ってくれていた。

 結婚する前、新しい秘書を教育し、引き継いで辞めると申し出た頃の自分を思い出すと、ついクスッと笑いそうになる。

 今となっては懐かしい思い出だ。

 本日の晃汰さんのスケジュールは把握しているけれど、今は休職中のため詳細まではわからない。

 今朝軽く聞いた程度だけど、今日は午後一にオペに入っていて、夕方には終了する内容だった。

 だからこの時間にレストランに誘われたわけだけど……。

 しかし、時間は刻々と過ぎていく。

 景色をぼんやりと眺め、時折スマートフォンで時刻を確認しながら、晃汰さんからの連絡を待っていた。

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