【続】酔いしれる情緒
「…橋本にもしてあげたら」
「え、やだよ」
「すごく苦しそうだけど」
「ほっとけば治るって」
「じゃあ私が…」
「何言ってんの、やらせるわけないでしょ。」
止められることを分かっていながら言ったが、やっぱり止められた。
まあする気もなかったけど。
少し経てば橋本も呼吸が整ったみたいで
「お前はいつもいつも予想外のことを…」
「まあまあ。今回はちゃんと情報手に入れたから良いじゃん」
「「良くない!!」」
橋本と声がハモる。
仲が良いみたいな感じがしてちょっと嫌だ。
「大騒ぎになってるあの店のことも考えろ!」
「売上に貢献したんだからいいでしょ。これから先一ノ瀬櫂が来たってゆーレッテルも掲げられるんだしさ」
「ね?」っと、共感してくれるとでも思ったのか、私に話を振ってきた春だけど
「反省、してないの?」
「ごめんなさい。すごく反省してるし今度謝りに行きます」
「おい。態度変わりすぎだろ」
橋本にはずっと反抗してたくせに、私が少しでも口調を変えると怒られた子犬のようにシュンっと小さくなった。
分かりやすい態度変化。
鬼のような顔をしていた橋本も呆れて前に向き直った。