必ず、まもると決めたから。

傷ついた新谷くんを思って、田中くんは告げたのかもしれない。

私は、どうすれば…。


私は、田中くんのことを諦めればいい?

それが2人のため?


「でもさ、もういいよ。そんな約束、捨ててしまえばいいよ」


新谷くんのその言葉は投げやりのようには聞こえなかったけれど…私が捉えたいように、自分の都合のいいように聞いてしまっているだけかもしれない。


「ほら、桜誠がいい恋愛してたら、俺も羨ましくなってもう一度、恋してみようかって思うかもしれないじゃん。桜誠が恋することは、俺にもメリットがあるわけよ」


ソフトクリームが手首から指に伝わる。
冷たい。

失恋とは、どれほど冷たく、痛いのだろう。

その心を何も感じなくしてしまうのかもしれない。



「なんで、千咲ちゃんが泣くの?その隣りの男は平然と食べてるのに」


アイスと雫がテーブルに垂れる。


新谷くんはそう言ってくれるけれど、私のこの恋心は2人に亀裂を生むのではないだろうか。


「千咲ちゃん。俺は失恋の痛みを知っている男だよ?君に桜誠を諦めろなんて言うわけないでしょ」


「…新谷くん、無理してるよ」


上手くいっていない自分のことを放置して、他者を応援することなんて、できやしない。
人間そんなに強くない。


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