必ず、まもると決めたから。

新谷くんは遥の方に向き直り、

「もちろんだよ」

と爽やかに返事をした。


小さくガッツポーズして、遥は私にウインクまで寄越してきた。

校内にある自動販売機でジュースでも買ってもらうことで早く済ませてしまった方が無難かもしれない。
でも喜ぶ遙を見ていると迷ってしまう。彼女にとって新谷くんは憧れで、少しでも時間を共有したい相手なのだろう。それを私がさっと切り捨ててしまっていいのだろうか。


「それじゃぁ、またね」


手をひらひらさせて新谷くんが教室を出ると、複数の女子が後を追う。

今度は私が貸してあげるから、なんて声も聞こえてきた。



「はあぁぁぁ」


新谷くんの姿が見えなくなると遥が先に盛大な溜息をついた。


「カッコ良すぎる…千咲、作戦会議だよ」


「作戦会議って…大袈裟な」


「ちょっと待って、一晩考えさせて」


「……」


ややこしいことにならないといいけど、お礼をされるのはこちらの方なのに気が重い。

私、新谷くんのこと苦手なのかな…。

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