あやかし学校
転校生
「最近元気ないけど、どうしたの?」


それはいつもの似途上の始まりの合図みたいなものだった。


僕の隣を歩く佳苗は相変わらず心配性だ。


「大丈夫だよ」


僕はそう答えてため息を吐き出す。


あれから沢山の人達に双子の転校生について質問したけれど、本当に誰も覚えていなかった。


もちろん、佳苗もだ。


双子と意気投合していた祐太郎ですら、二人の存在を忘れていた。


それならなぜ、僕にだけ記憶を残したのだろう。


やっぱり、忘れてほしくないと思っていたんじゃないだろうか。


「それなら、みんなの記憶だって残しておけばよかっのに」


つい呟いたとき、佳苗が不思議そうな顔をこちらへ向けた。


「なんか、浩司って少し変わった?」


「え?」


「前と同じように元気がないけど、でもちょっと違う気がする」


「別に、同じだよ」
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