あやかし学校
本を読む
口は耳まで避けて分厚い唇の下には大きな牙が除き、真っ赤な顔は怒りに満ちて、ギョロリとした両眼が僕を睨みつけた。


「うわっ!」


迫力のある赤鬼のイラストに思わず声を上げて飛び退いていた。


学校から戻ってきてシャワーを浴びた僕は、佳苗が貸してくれた『様々な妖怪』という本を読んでいたところだった。


何気なく本屋さんで手に取って眺めていると一緒にいた母親が買ってくれたのだけれど、絵が怖くて読むことができなかったのだそうだ。


それで代わりに僕が読んでどんな内容だったか教えることになってしまった。


それにしてもさっきから蛇女とか鬼とか、聞いたことのある妖怪がやけにリアルに、そして両開きにデカデカと書かれていてびっくりしてしまう。


これでも子供向けの本の中にあったというのだから驚きだ。


僕らよりも小さい子が読んだら泣いてしまいそうなくらい怖い。


「あ~あ、断ればよかったなぁ」
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