素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる

06 苦しい

 当たり前のように昼休みになると同時に計数室にやってきたリリアは、つかつかと近寄ってくると据わった目でアリスに言った。

「あの後のこと私にちゃんと説明、するわよね?」

 笑顔のはずなのに、憤怒を司る女神がその後ろに見えた気がしたアリスは壊れた人形のように何度も頷いた。

 いつものように食堂に連れ立って行くと昼ごはんを食べつつ、合間にぼそぼそとした声でこの前の飲みの後の経緯を言った。そしてなぜか経費窓口に書類を持ってくるようになったゴトフリーとのことを説明した。

 辛抱強くまとまらないアリスの話を最後まで聞き、食後の紅茶を飲んで、ふうっと息をつくと、リリアは冷静に言った。
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