Honey Trap
「「「えーーー!!!」」」
成長した炎が、導火線に引火して―――爆ぜた。
―――「美千香くらい…」
一瞬の静寂のあと、つんざくような悲鳴が木霊する。
「美千香って、清水さんのこと?」
「え、なに、どういうこと?」
「待って、待って」
「意味分かんないんだけど」
「どういう関係?」
当然、彼らが黙っているはずがない。
1人が口火を切ると、次々と口を開いて。
四方八方から飛び交う声が重なり合う。
最早、この事態、どう収拾をつけていいか分からない。