君の甘い笑顔に落とされたい。

近くのトイレはお客さんと他の生徒で大混雑。
これは……あんまり人がいないところまで行った方がいいかも……。

荷物を持って4階へと続く階段をのぼる。
4階はお客さんは立ち入り禁止になっているから、ここのトイレなら空いてるはず。


『俺に、会いにきてくれたのかと思った。』


この階段をのぼっただけで、久世くんのことを考えてしまうな。
……久世くん、音楽室にいるのかな。

そんなことを考えながら、音楽室の方を見る。
すると、微かに笑い声が聞こえた。


でも、この声は久世くんじゃないような……?


恐る恐る音楽室に近づく。
扉がほんの少し開いていて、その隙間から中の様子が見えた。


「え……」


床に散らばったスナック菓子や飲み物のゴミ。

髪を染めた男の人が3人。
スマホ片手に、大きな声で笑っていた。
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