君の甘い笑顔に落とされたい。

『ほんとに……?やった、茉白、よかったね……っ』

って、桃ちゃんは自分のことのように喜んでくれた。


ライブを見に行けなかったことを謝ったら、『そんなことより茉白の恋の行方のほうが大事だよ!』とも言ってくれた。

本当に優しい友達。こんな友達がいて、私って幸せ者だなぁ。


ピロン、と動画が送られてきて、私はそれをすぐに保存した。
家に帰ったら、じっくりゆっくり堪能しよう……!


「ていうか……茉白たちのこと、まだ皆知らないみたいだよね?もっと大騒ぎになると思ってたんだけど」


まだ教室に残っているクラスメイトに聞こえないように、小さな声で私にそう言う桃ちゃん。

実は、それには理由があってね……


「久世くんに、まだ周りには言わないでってお願いしたの」
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