君の甘い笑顔に落とされたい。
「やっぱり花戸さんの匂いだった。」
「〜〜っ、」
な、にを考えてるのっ、久世くん……!!
こんな、こんな風に簡単に触っちゃダメだよっ、近づくのもダメっ!
無表情だから、久世くんの心がまったく読めないっ。
「調理実習でカップケーキ作ったからっ、その匂いが残ってるんだと思う……!」
もういいかな!?
もう、離れてもいいかなっ?
「……ずっと思ってたけど、顔赤くなりすぎじゃね?」
「だからっ、これは久世くんのせいっ……」
「俺のせいなんだ。」
一瞬しまったと思ったけれど、こんな風にされたら、きっと誰だって赤くなる。
だから、この言葉はなんの問題はない。
「そうっ。久世くんがからかってくるから……」