君への想い、この音にのせて〜こじらせ幼なじみの恋の行方は〜
「美希・・・ごめん。お前の気持ちには応えられない」
俺もちゃんと美希の目を見てそう伝えた。
「・・・うん、わかってた。・・・奏が鈴ちゃんのことずっと好きなのも分かってたし、私は片想いでいるつもりだったんだけど、鈴ちゃんと付き合ったって聞いて、あぁもう無理なんだって思ったから、ケジメつけたくて。ちゃんと奏に振られてから、諦めようと思ったの。・・・・・・だから、ありがとう、ちゃんと振ってくれて」
そう言って美希は穏やかに笑った。
「あぁ、こっちこそありがとな。好きになってくれて。美希の気持ちには、応えられないけど、・・・これからも変わらず仲間でいてくれるか?」
「うん、もちろん。・・・あ、でも、バスケ疎かにしたら、許さないからね!」
「おう。それは任せとけ」
よかった。美希は頼りになるバスケ部のマネジャーだし、大事な仲間に変わりないから。
「・・・あ、そうだ。私、鈴ちゃんにちょっといじわるしちゃったかも」