一度倒れたら、溺愛がとまりません!!
正直、神様なんていないんじゃないか
本気でそう思った瞬間だった。

実は俺は救急医として働いている。
緊急性のある患者を受け入れ、素早い判断が必要。

だが、俺はあの時冷静に判断できていただろうか?
多分、その答えはNOだったと思う。

その時俺は、別の患者さんを手当していた。だから、誰が救急科に運ばれてきたのか知らなかった。
そんな中、何か手術室の前でさわぎになっていた。もちろん、救急なので一般の方は入ることができないのでなおさら不思議だった。

そして、若手の医者が急ぎで俺の前にやってきた。
「三浦先生!助けてください!とりあえず、来てください」
興奮状態だった。

「とりあえず落ち着け。何があった?」

「今、運ばれてきたのが有川先生のお父様で、有川先生が…」

その一言ですべて察した。そして南の方へ走った。
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