一度倒れたら、溺愛がとまりません!!
「着いた。南降りるよ」

「ここどこ?聞くの忘れたし。電話の相手とか。雑談で」

「分かるよ。誰に会いに来たのか。南が会いたがってた人。逆にこっちも会いたがってた」

「え。誰だろ。なんか緊張してきた」

「大丈夫大丈夫。緊張するような人じゃないから」

二人で車から降りた。
ちなみに高級住宅街のなかのマンションの駐車場だった。

晴が部屋番号を入力し、インターホンにして鍵を開けてもらった。

ドアの前に来ると
「南がドア開けな、そのほうが嬉しいと思うから」

私は晴に言われたとおりにドアを開けると

「南ちゃーん、久しぶりー!会いたかったよ、」
晴のおじさんに抱きしめられた。

「晴のおじさん、おばさん?!」

「オイ、親父。南にちゃっかり抱きついてんじゃねーよ」

「そーよ、今度は私の番よ。
はー、南ちゃん会いたかったわよー。
綺麗になって、もう南ちゃんのお母さんそっくりよ」

「それも少し違うけど…」
晴がぼやいた。

「おばさん…あい、たかった。おじさん、も、…あった…かい。ほんとに、会いたかった。、」
二人にハグされて私は涙が止まらなかった。

「もう、なみだ、とまん、ない、ぐすっ、
ぅ、うぅ…」

「いいのよ、泣いて、こんな私でよかったらお母さんのことも重ねていいからね」

「おか、さん、、…うぅ、ぁ〜…」
いろんな気持ちがあって抑えきれなくて、 
温かくて、でも、寂しくて悔しくて、
安心できて、気が緩んで…

おばさんの腕の中が気持ち良くて…


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