NGなきワル/バイオレンス長編作完全版!👉自らに過酷を課してのし上がったワルの非情とどうしようもない”ある焦がれ”…。
大打ノボル、最終選択点”殺人コーディネート”に到達す…!
悪の研鑽④
「…そこで椎名、2本目の柱だ。三貫野が”例の仲間”をこっちの寄こすのは予定通りなんだな?」
椎名はこっくりと頷くと、咥えていた煙草を灰皿でおし消してから、低いトーンで話し出した。
「それ…、御手洗という男で、ノボルさんの仕掛けで飛ばした女の部屋に出張ってた武闘派だ。来週には九州から横浜に入る予定だから、さっそくこの男には何人か付けて即、掛かってもらおう」
「それで…、踏み込むエリアってことになるが…。やはりここは、お前と意見が別れる」
”はは…、この進駐となると、武次郎も簡単には折れないだろうからな…”
椎名は心の中でそう呟き、苦笑していた。
だが、彼もここは譲れないところであり、何としてもこの場で武次郎を説得する気構えで臨んでいたのだ。
...
「うん…。まあ、武次郎が主張する、地元のハマと近接する地域で足場を広げるってのは、妥当だし無難だとは思う。だが、オレたちは関東でも主要直系の東龍会とパートナー関係が約束されてるんだ。まず視線となれば、そこに向かせないと」
あえて椎名はジャブを省き、正面から論点を武次郎に突きつけることにした。
「それはわかる。だが、このオレ達の本拠地、ハマでガキ世界の足元を本格的に固めることこそ東龍会との連携スキームを見据えれば、最も必要性の高いチョイスだろうが?」
「いや、東龍会との連携スキームは、こっちがやくざの2次組織になるんじゃないから、ことオレたちと表向きだけだろうが同じ括りの中で共存する暴走族や愚連隊たちとの接点は、何も地元にこだわる必要はないさ。むしろ、別回路、別地盤で”然るべき連中”とはリアルタイムを共有することが、この先に何かと活かせるって」
「それで、お前の別地盤ってのがダサイ玉とな。ハハハ…、兄貴は坂内さんと会談した際、言われたそうだぞ。組むガキはスマートでないとって。あんなドン臭い連中の中で染まっちまったら、東龍会に嫌われるって。なあ、椎名よう…(苦笑)」
グループ進駐の方針となると、椎名と武次郎の考えは真っ二つに分かれていた…。
悪の研鑽④
「…そこで椎名、2本目の柱だ。三貫野が”例の仲間”をこっちの寄こすのは予定通りなんだな?」
椎名はこっくりと頷くと、咥えていた煙草を灰皿でおし消してから、低いトーンで話し出した。
「それ…、御手洗という男で、ノボルさんの仕掛けで飛ばした女の部屋に出張ってた武闘派だ。来週には九州から横浜に入る予定だから、さっそくこの男には何人か付けて即、掛かってもらおう」
「それで…、踏み込むエリアってことになるが…。やはりここは、お前と意見が別れる」
”はは…、この進駐となると、武次郎も簡単には折れないだろうからな…”
椎名は心の中でそう呟き、苦笑していた。
だが、彼もここは譲れないところであり、何としてもこの場で武次郎を説得する気構えで臨んでいたのだ。
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「うん…。まあ、武次郎が主張する、地元のハマと近接する地域で足場を広げるってのは、妥当だし無難だとは思う。だが、オレたちは関東でも主要直系の東龍会とパートナー関係が約束されてるんだ。まず視線となれば、そこに向かせないと」
あえて椎名はジャブを省き、正面から論点を武次郎に突きつけることにした。
「それはわかる。だが、このオレ達の本拠地、ハマでガキ世界の足元を本格的に固めることこそ東龍会との連携スキームを見据えれば、最も必要性の高いチョイスだろうが?」
「いや、東龍会との連携スキームは、こっちがやくざの2次組織になるんじゃないから、ことオレたちと表向きだけだろうが同じ括りの中で共存する暴走族や愚連隊たちとの接点は、何も地元にこだわる必要はないさ。むしろ、別回路、別地盤で”然るべき連中”とはリアルタイムを共有することが、この先に何かと活かせるって」
「それで、お前の別地盤ってのがダサイ玉とな。ハハハ…、兄貴は坂内さんと会談した際、言われたそうだぞ。組むガキはスマートでないとって。あんなドン臭い連中の中で染まっちまったら、東龍会に嫌われるって。なあ、椎名よう…(苦笑)」
グループ進駐の方針となると、椎名と武次郎の考えは真っ二つに分かれていた…。