時間が戻った令嬢は新しい婚約者が出来ました。

第八十四話 闇に包まれる 5




目が覚めると体は暖かかった。
あんなに寒くて震えていたのに。
目の前には、私を慈しむオズワルド様がいた。

「……オズワルド様?」
「リディア、起きたか? もう大丈夫だ」

オズワルド様と目が合うといきなり唇を塞がれる。

「……っん……!」

どうして。一体いつからいたのか。
なんとなくいたような気もするけど……。

「……もう寒くないか?」
「は、はい……」

そして気付いた。
オズワルド様は裸だ!
……そして私も裸だ!

声にならない悲鳴が出そうだった。

「な、な、何をするんですか!?」
「暖めてやったんだろうが」

慌てて上半身を起こし、オズワルド様に背を向け逃げようとすると後ろから捕まえられるように抱きしめてきた。

「何故逃げる? やっと見つけたんだぞ」
「……助けにきて下さったのですか?」
「当たり前だ」

だからって!
後ろから首筋に唇が当たってます!
しかも、肌が密着してますよ!

「こっちを見てくれ……」
「……変なことしませんか?」
「……顔が見たいだけだ。」

恥ずかしながらもオズワルド様を見ると、心配の顔で溢れている。
凄く心配させたと申し訳なくなってきた。

「無事で良かった」
「……怖かったです……」
「会いたかったか?」
「はい……凄く会いたかったです。」

オズワルド様の抱擁は凄く暖かかった。
あの恐ろしい寒さを忘れるほどに……。



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